VS ホモ


2005/07/12 VSホモ 第1章 TSUTAYAの攻防

 またもや、足を挫いてしまいました、籐太です。

 少し前のことになりますが、朝寝坊した私は全力ダッシュで駅へ向かったわけですよ。
 そして、電車の扉が閉まるギリギリで駆け込み乗車に成功。これで間に合うぞ、と思った瞬間、視界がぐにゃり

 貧血でぶっ倒れた私は、次の駅で強制下車。担架で運ばれ、駅の医務室(んなもんあったのかって感じです)に安置されてしまったわけですよ。

 その日はもちろん遅刻。だが、それよりもショックだったのは、ちょっと駅まで走ったくらいでブラックアウトしてしまうという致命的なまでの体力のなさっぷり

 大阪にいた頃はたまにジョギングなどをして、一定以下まで体力が落ちないように気を使っていました。

 それが今や、この体たらく。

 これは、私にとって、命に関わるほど危険な状態なのです。

 別に大袈裟でもなんでもない




 なぜか理由はわかりませんが、数年に一度、
必ずホモに襲われるからです。


 自分で言うのもなんですけど、私はホモにはモテる
 床屋に行くだけでホモに声をかけられ、電車に乗ってはホモに痴漢され、友達だと思って部屋に行ったらに押し倒されそうになる。

 その度、私は男として大切な物を守るために死闘を演じてきたわけですよ。

 だが、彼らは無駄に筋骨隆々だったりするので、逃げるだけでも一苦労です。
 それゆえ、私は毎日の腕立て伏せを欠かさない



 別に私自身は、かわいい容姿をしてるというわけではなく、見た目はむしろ普通にオタクだと思います。

 なのに、なぜ私が、いつまたホモに襲われるのか、とビクビクしながら生きなくてはならないのか?

 まあ、少し古い話ではありますが、私が大阪の某TSUTAYAに通っていたときもそうだった



 その頃、私は毎週のようにTSUTAYAに通っていたわけですよ。
 レジの前に並んでいると、必ず同じ店員が別のレジを開けて「こちらへどうぞ!」と声をかけてくるんですよ。
 1回や2回なら、そういうこともあるでしょう。
 しかし、さすがに毎週毎週3ヶ月間も同じことが続けば、さすがの私も気づきます。

 仕方なく、「こちらへどうぞ!」と言われても無視したり、後ろに並んでいる客に譲ったりするのですが、彼は絶対に私以外の客を相手にしようとしません
 せっかく譲って前へ行かせた客を完全無視ですよ。……もうありえない。

 男は、私だけに視線を送り、何度でも「こちらへどうぞ!」を繰り返すのです。
 しかもレジの前に立つ間、私は決して目を合わせないようにしているのですが、視線をそらすたび、この店員は私の顔を覗き込むように身体の位置まで変えてきます

……こいつは、本物だ


 本能ではなく、何度となくホモに襲われてきた経験危機を訴えてきます。
 さらに店員は言います。

「今、お客様にアンケートをお願いしてるんですよー」

 アンケート用紙には、名前住所電話番号を書く欄がありました。
 私は少し考えてから、「わかりました」と答えます。

 すると、この店員。私の後ろにも、まだまだ客は並んでいるというのにアンケートを書くテーブルまでわざわざ案内してくれましたよ。

 そもそも他の客はアンケート用紙を袋に入れてもらってるようで、その場で書かされているのは俺だけです

 しかも店員は、なかなか帰ろうとせず、私がアンケートを書き出すのを後ろから見ています
 仕方がないので、手始めに名前の欄を埋めると店員は満足げに帰っていきました。

 そこに書かれているのが、当時プレイしていたエロゲー主人公の名前とも知らずにな


 さらに、アンケートの項目を埋めていきます――

店員の接客態度:×
理由:店員の中にホモがいて非常に怖い

特に印象に残っている店員は?:ホモ
理由:いい加減にしてほしい

店の雰囲気:×
理由:ホモの店員がいつも私を見ていて落ち着かない

ご意見をご自由にお書きください:あのホモが凄く怖い。なんとかしてほしい


 翌週――TSUTAYAから、その店員の姿は消えた


 やはり、TSUTAYAはお客様の味方です。……ていうか、名前を伏せて書いていたのに誰のことかわかってしまったんですね。



 まあ、このときはなんとか、腕力に頼らず知恵と勇気でホモを撃退することに成功したわけですよ。

 しかし、こういつもいつもうまく行くとは限りません。大阪に帰ったら、また身体を鍛え直したいと思います。



 あと飲み会とかで、この話をしたとき

「う〜ん、でも僕の中でも抱かれたい男1位は籐太くんかな」

 と言ったが、今まで3人いた

ぶっちゃけ冗談でも
やめていただきたい



 ほんといい加減にしてください。いい加減、男じゃなくて女の人に言ってほしいと、切に願う、籐太でした。


 PS.来週辺り、突然、真面目な日記になっても気にしない方向でお願いします


2005/07/15 VSホモ 第2章 満淫電車の死闘

 前回の日記が、ホモネタだとわかりにくい、というご指摘を受けました。

 なるほど……

 なら、満員電車の中、ときどき悩ましげな吐息を漏らしながら、私のケツに熱く勃起した×××を、必死に擦りつけてくる中年サラリーマンの話とかのほうがワカリヤスカッタデスカ? 籐太です。

 まったく、なんなんですか? 今回は、真面目な日記を書こうと思っていたのにいきなり際どいネタですよ。

 だいたい、私の本職はエロゲーのシナリオライターなんです。
 電車の中での恐怖体験を本気で描写したら大変なことになってしまうのは火を見るよりも明らかじゃないですか。

 だからあえて、比較的安全なネタで抑えておいたのに、TSUTAYAの店員じゃそんなに不満か?


 まったく仕方ないですね……

 人間がぎっしり詰まった電車内。当時、少年だった私の背後にサラリーマン風の真面目そうな中年男が立っていた。
 男の股間は熱くたぎっている。
 最初は、揺れに合わせて股間を押しつけてくるだけだった。その動作が、徐々に加速していく。擦りつけられたモノが、さらに熱く固くなっていく。
 ズボン越しに鼓動が感られるほど密着させ、中年男は少年の尻に向かってなおも腰を振る。
 だが、人間がぎっしりと詰まった電車内に逃げ場はない
 中年の吐息が徐々にせつなげなものへ変わっていく。少年はそれを耳元で感じ……


ごめんなさい…
もう
無理。限界です。
俺が悪かった


 書いてると、あのときの恐怖が蘇ってきて、俺が鬱になる

 ていうか、男が男に痴漢されたなんて話しても、たぶん駅員は信じてくれませんよ

 他人に助けを求めたところで、私が変なヤツだと思われるでしょう



そんなとき
頼りになるのは己のみ

 ていうか、なんでこんな格好いいセリフをホモ相手に使わなきゃいけないんですか?

 まあ、そのときもなんとか貞操だけは守りましたよ
 とはいえ、正直、トラウマです。大阪にいた頃は、バイト先も学校も勤め先も電車に乗らずに済む場所にしてましたしね。


 とはいえ、今はもう過去の話。
 せっかくなので次回もホモネタで行こうと思う、籐太でした。


2005/07/18 VSホモ 最終章 人生最大の危機!

 悪夢のホモシリーズ最終章の時間です。

 今夜は眠らせないよ、籐太です。



 まあ、細かい話は省略
 たまたま仲良くなった近所の爺さんに、うちに遊びに来ないか? と誘われたわけですよ。

 実際、こういうのはよくあることで、以前にも仲良くなった別の爺さんにいつでも遊びに来いよ、と誘われたことがありました。
 実際に行ってみると、なにも聞かされていなかったらしい婆さんに、爺さん共々説教されましたけど

 ……俺は悪くない。


 でもまあ、今回仲良くなった爺さんは、すでに熟年離婚しており、一人暮らしをしてるらしいのです。
 説教される心配はなさそうです。

 爺さんがやたらマッチョなのは気になりましたが、老人の一人暮らし。きっと寂しいんだろうと判断し、OKしてしまったわけですよ。


 正直に言うと、私はこの時点で、爺さんが少し変だということに気づいてた。
 率直に言えば、こいつはどうもホモっぽいぞと疑ってたわけですよ。

 そこで、あらかじめ女友達のA子さん(仮名)に1時間後に電話してほしいと、お願いしておきました。

 いざというときは、電話をきっかけに辞去するつもりだったわけです。



 だが、私の予想以上に爺さんは情熱的かつ行動的だったわけですよ。

 30分後には、早くも危機的状況に陥り、私はわずかな隙を衝いて、A子さんにメールを送りました。

『5分後に電話を下さい!』


 だが、この5分の間にも、爺さんは積極的にアタックしてきます


 籐太、人生最大のピンチです

 ていうか、あなたが離婚した理由はそれですか!?


 まあ、詳しいことはとても書けませんが、とりあえず私が腕立て伏せで鍛えてなければ危なかった、とだけ言っておきましょう。

 かくして、私は永遠とも思える5分間を乗り切り、まるで神からの救い手のごとくA子さんから電話が入ります。



A子「あはははははは! さっきのメール、本文が全部タイトルに書かれとったで? あんたが焦ってるのが伝わってきて、めちゃ笑えるわ、あはははははは!

 A子さんは、受話器の向こう側で、ありえないくらい爆笑しています。

 すぐ隣に爺さんがいるというのに、そんなに笑ったらウソ電話だってバレるだろうが!

 私は、ただ冷静に電話を切り、用事が入ったことを爺さんに伝えます。


 そして、私は爺さんのマンションからエレベーターではなく、非常階段を使い、猛ダッシュで逃げましたよ。


 今回もなんとか貞操を守ることに成功した私は、A子さんにこのことは誰にも言うな、と釘を刺し、この夜のことはなかったことにしました





 ――後日談。

 1週間後、B子さん(仮名)から突然、連絡がありました。

 B子さんは滅多に向こうから連絡を入れてくることはありません。
 とはいえ、高校時代は私の下駄箱にヴァレンタインチョコを入れてドキドキさせてくれたこともある女の子。

 おいおい、ついに私に惚れたのか? と思っていると、B子さんは開口一番、言いました。







ホモに襲われたってホンマ?」




なんで知ってるんですか!?


 もう……ひさしぶりに女の子から連絡があったと思ったら、いきなりホモの話KAYO!




 もちろん私はA子さんに猛抗議をしましたよ。こんなことをB子さんに話した犯人は他に考えられません

 つーか、なんで俺より先にネタにするんですか!?

 憤る私に、A子さんは言いました。



「ええッ!? うち、B子に言ったらあかんって言うたのに!」


 それは私がお前に言ったセリフです。

「いや、だから言うたらあかんってB子に言ったやん」

だから、それは私がお前に言ったセリフですよ!


 というやりとりを3度ほど繰り返し、やっとA子さんは自らの非を認めてくれました。


 ちなみに現在、高校時代の友人でこの話を知らないヤツは1人もいません。殺すぞ。







 ……まあ、B子さんの時点で諦め、私が自分で話したんですけどね。


 では、次回こそ、なんの変哲もない普通の日記になる予定です。
 そして、真面目なサイトを装いつつ、現在、関わらせてもらっているお仕事について発表するつもりでいる、籐太でした。






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